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- 内視鏡検査の適用と方法
胃カメラ(上部消化管内視鏡)について
- 胃の調子が悪い方
- 胃潰瘍や十二指腸潰瘍をされた方
- ヘリコバクター・ピロリ菌が気になる方
- 血縁者に胃腸の癌を患われた方がいる
- 40歳以上の方 など
これらに当てはまる方は胃カメラを勧めております。
検査の実際
- 検査前日の21時頃より、何も飲んだり食べたりしないでください。
ただし、寝る前の薬がある方は、いつも通りの時間にお水で飲んでください。
また21時以降でも、お水なら飲んでも構いません。
朝起きてすぐにコップ1杯のお水を飲んでも構いません。 - 検査当日は、何も飲んだり食べたりせずにお越しください。
ただし、心臓・高血圧・ホルモン関係・安定剤・痛み止めなどの薬を朝に飲んでいる方は、絶食でも検査の2時間前までにお水で飲んでください。
その他の薬は朝には飲まずに、検査後1時間経ってから飲むようにします。
来院されたらのどの麻酔を行います。(口から行う方と鼻から行う方で若干麻酔の方法が異なります。口から行う場合は麻酔の氷をなめていただきます。鼻からはスプレーを行います。)
胃カメラを行う方法は従来通り口から行う方法、おう吐反射が強く鼻から行う方法、どちらも苦手な方には鎮静剤を使用して行う方法があります。検査の予約時にご希望ください。 - 喉麻酔が終わり、検査直前にのどにスプレーの麻酔と腸の動きを一時的にとめる注射(胃腸の働きを抑える薬)を行います。注射はまれに胸がドキドキする、喉が渇く、物が二重に見えるなどの症状がでる場合もありますが1時間程で消失するので心配しないでください。
- 検査時間はわずか、4~5分程度です。検査中はとにかく力を抜いてください。
声をかけますのでできるだけリラックスを心がけてください。
最近話題のヘリコバクター・ピロリ菌がすぐにわかる検査も用意しています。 - 検査終了後は、写真をお見せしながら結果の説明をいたします。
組織を採って検査した場合、その結果は約10日以降に説明させていただきます。 - 検査終了してものどに麻酔が残りますので、約1時間飲んだり食べたりできません。
のどの麻酔が残っているとむせたり、気管への誤飲を起こしてしまうためです。
のどの症状が治まれば普通の生活をしても大丈夫です。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)について
大腸検査とは、腸の中をきれいにするための前処置を行った後、おしりから小型の高感度カメラを入れて、大腸を観察する精密な検査方法です。
大腸の始まりである盲腸まで挿入し、観察しながら抜いていきます。苦痛なく検査が行えるように鎮静剤を使用し行います。検査自体は、ほとんどの方は痛みなく、うとうとしている間、10分程度の短時間で終わります。
ただし、鎮静剤を使用しているため検査終了後、約1時間の安静が必要となります。
検査が必要となる場合は
- お腹の調子が悪い方(便通異常・腹痛など)
- 過去に大腸ポリープがあった方
- 便潜血検査で陽性になった方
- 排便時に出血を認めたり、便に血が混じっている方
- 血縁者に胃腸の癌を患われた方
- 40歳以上の方 など
以上に該当する方は大腸検査が必要と考えております。
大腸検査にはバリウムによる注腸検査と内視鏡による検査がありますが、注腸検査で少しでも異常があれば大腸内視鏡検査を受ける必要があり、当院では大腸検査をおすすめしています。
危険性は
最近の全国集計では大腸内視鏡による偶発症(何らかのトラブル)の頻度は約0.04%(およそ3,000例に1例)で、検査に使用する薬(鎮静剤など)の副作用や検査による穿孔や出血などが報告されています。
検査の流れ
腸の中に便が残らないようにするため、検査前日の食事は朝食・昼食・夕食ともお粥(梅干・ふりかけ)、素うどん、素そば(麺と御汁のみ)、豆腐のみそ汁だけを食べていただきます。海藻類は避けてください。その他、お茶・お水・透明なジュースは飲んでも構いません。
前日に多くの水分を飲んだほうが腸の中がきれいになります。
毎日飲んでいる薬は、いつも通りにお飲みください。
- 検査当日は車を運転しての来院はやめてください。(検査時に鎮静剤を使用するため)
- 検査前日の寝る前に下剤(ラキソベロン)を飲んでいただきます。食事は前日の21時までとしてください。水分は検査当日まで飲んでも構いません。
- 検査当日は約2リットルの下剤を2~3時間くらいかけて飲んでいただきます。
- 下剤は自宅で飲むか、当院で飲まれるかは選択していただきます。遠方の方や初めてで不安のある方は9時に来院していただき、下剤を飲んでいただくことも可能です。
- 検査は13時前後から開始する予定です。腸がきれいになっていない場合は浣腸を行うことがあります。
- 検査自体は通常10分から15分で終了します。ポリープがあった場合、10mm以下のものであればその場で切除も可能ですので希望してください。
- 検査後、約1時間の安静の後、写真を見ながら検査の結果を説明いたします。
大腸ポリープ切除(ポリペクトミー)とは
ポリープとは、胃や腸などの内壁にできた、きのこ状やいぼ状の腫瘍の総称で、大腸ポリープは大腸の粘膜にできたポリープのことです。大腸ポリープには、そのまま放置しておいても大丈夫な良性のものや、癌化する恐ろしいものなど、いくつかの種類がありますが、いずれも小さいうちは自覚症状がほとんどありません。
ポリープ切除は内視鏡の先端よりスネアと呼ばれる鉗子をポリープに引っ掛けて、高周波にて切除します。切除後は傷口の状態でクリップと呼ばれるもので粘膜を閉鎖します。ポリープ切除した場合は、傷跡になっています。従って、少しの刺激で再び出血する恐れがありますので、小さなポリープでも手術と同様に安静や食事の制限が必要です。
1~2日程、自宅での安静と4日~1週間程の食事制限、2週間程のアルコール、運動、旅行の制限が必要です。
合併症
腸穿孔
大腸の壁は非常に薄く、その粘膜を切除しますので可能性は低いですが腸に穴が開くことがあります。この場合、急激な腹痛や発熱を認め、緊急開腹手術となります。
出血
手術終了後、止血は確認しますが、後になって出血を認めることがあります。
もし、出血が起こっても量が多くなければ問題ありません。出血が止まらない場合は再度、内視鏡で止血を行います。
その他
検査と同様に鎮静剤などの薬を使用します。そのためのアレルギーなどが出現することもあります。また、予測不可能な症状が出現することもあります。
大腸ポリープ切除後に腹痛や出血などを認めた場合は直ちに当院へ連絡ください。